ParaFla! 高度 5-4 〜SWFのバージョン〜
「プロジェクトのプロパティ」にある「SWFバージョン」で、Flashのバージョンを変更することができます。
それぞれのバージョンの特徴は大きく異なるので、
製作途中にバージョンを変えるということはせず、はじめにバージョンを決めてからFlashの製作を始めるようにします。
SWFのバージョンは「SWF4」「SWF6」「SWF7」「SWF8」の4つから選ぶことができます。
★「SWF4」は携帯電話端末(ガラケー)で再生することのできるバージョンです。
パソコン向けのFlashでは、あまりこのバージョンを使用しません。携帯電話端末で再生するためだけのバージョンといってもいいでしょう。
他のバージョンに比べると「SWF4」は制限が多く、工夫しないと思ったように作成できないかもしれません。
また、携帯電話端末で再生することを目的に作るのであれば、「SWF4」の制限以外にも、携帯電話端末の制限も満たすように作成する必要があります。
主な制限は以下です。
* 「SWFを圧縮する」が使用できない。
* デバイスフォント(フォント名の頭に _ がついているフォント)のテキストで「自動サイズ」を使用することができない。
* ActionScript で、クリップアクション(スプライトに記述するスクリプト)が使用できない。
* ダイナミックテキストにアルファベットと一部の記号しか使用できない。
* ActionScript が他のバージョンに比べて制限が多い。
主な携帯電話端末の制限は以下です。ただし、機種によって多少異なります。
* 生成後の swf のファイルサイズ(再生中に外部から読み込むデータも含む)が 100KB 未満でなければいけない。
* 画面サイズが小さいので、Flashの大きさは 240 * 240 程度にする。
* mp3 や wav は再生できない。ただし、docomo なら mld / mid ファイル、au または SoftBank なら mmf ファイルを使用することができる。いずれもストリーミング再生は不可、パソコン上での再生もできない。
* 処理が高速ではないので、FPSは 10 程度にする。
* 最低でも1フレーム存在していなければならない。⇒詳細はこちら。
最近では「SWF4」以外のバージョンのFlashも再生できる携帯電話端末が出てきています。
なお、ここでの携帯電話端末とはガラケーのことであり、スマートフォンは対象外です。
iOS では FlashPlayer が提供されていないのでFlash自体の表示が不可、Android も2012年8月15日に Google Play での FlashPlayer の配布が終了し、新規インストールは不可となっています。
★「SWF6」は、パソコン向けのFlashを作る際のバージョンです。
複雑な機能が使用できませんが、そのぶん設定画面がわかりやすくなります。
まずは「SWF6」から始めていくのも良いと思います。
★「SWF7」は、「SWF6」よりも ActionScript の構文が厳密になっているバージョンです。
具体的には、「SWF6」までのバージョンではスクリプトの大文字小文字が区別されませんでしたが、「SWF7」以降のバージョンは大文字小文字が区別されます。
他にも、「SWF6」と仕様が多少変わっています。
あまり特徴のないバージョンなので、「SWF6」からバージョンアップして作ろうという場合は次の「SWF8」を使用することをオススメします。
★「SWF8」は、「SWF6」と比べてフィルタやブレンドなどの高度な機能を利用できるバージョンです。
ActionScript も利用できる機能が増えているので、慣れてきたらこのバージョンで作成することをオススメします。
自分の技術と、作りたいものにあわせてバージョンを決めていきましょう。